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市民団体からの抗議の末に退職~両性愛を告白の尼崎市職員

[受信日時] 2021-12-15 21:00:00(日本時間)
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ニュースのタイトルを見た時は、単純に上司の無理解が原因?と思ってしまいましたが、記事をよくよく読むとそういうわけでもないようです。
兵庫県尼崎市の職員が、市民への応対の中で、自分がバイセクシャルであることを告げたことに対して、市民団体から抗議の声が挙がり、それについて上司と話し合う中で無理解に失望した、という話なのですが……


尼崎市は阪神間の6市1町と足並みをそろえて、LGBTなど性的マイノリティー(少数者)のカップルを婚姻に相当する関係と公認する「パートナーシップ宣誓制度」を導入。同市が組織として権利擁護を掲げる中、退職した男性への対応を疑問視する声が内部からも出ている。

関係者らによると、19年秋、保健所の幹部宛てに市民団体から文書が届いた。名前は伏せられていたが男性と特定できる形で、男性が担当する公務に不満を示し、「性的発言があった」とも記載。団体関係者が保健所幹部に「男性から性的指向を打ち明けられて不快な思いをした市民がいる」と訴えたという。

これを受け、保健所幹部は男性が所属する職場の数人に、男性の言動を確認するよう指示。男性が職場でも性的指向を明かしていたと把握した。

同年12月中旬、幹部ら3人との面談で、男性は「市民の1人から結婚観を何度も聞かれ、話を終わらせたくて(性的指向を)正直に答えたことがある」と説明。これに対し幹部は「性的マイノリティーへの理解は市民全員に浸透していないので、公務員として私的な発言は控えるべきだ」などと、カミングアウトを控えるように求める趣旨を伝えていた。
男性は面談から3カ月後の20年3月末に退職した。

取材に対して男性は経緯を認めた上で、「市は自分の性的指向を『不快』とした団体側に何の意見もせず、それが悪いことであるかのように一方的に注意された。納得できず退職を決めた」と語った。

面談した幹部は「LGBTや性的指向を明かすこと自体を否定する意図は全くなかったが、市民団体側もかなり動揺していたので公務員の一人として考えを伝えた。優秀な人材が退職してしまったのは残念」と話した。

記事本文より抜粋)

憶測にはなりますが。

上司にしてみれば、あくまで市民への対応として、性的マイノリティへの理解が社会に浸透しているとはまだまだ言えない情勢の中で、個人の性的指向を市民に対して話すのは軽率だったのでは、という言い分にも取れます。

かたや職員の男性にしてみれば、自治体としてパートナーシップ宣誓制度も導入しているという前提があるのだから、そこは「たとえ職員であっても、性的指向は個人に許された自由であり、それをお話ししたことは問題視していない」で押し切って欲しかった、と考えるのも理解できます。

これはどちらかというと、わざわざ抗議に訪れた市民団体こそが最も無理解だと思えてしまうので、市を責めることでどうにかなるのだろうかと感じてしまいましたが…皆さんはどう思われますか?